PEOPLE　特別編

今回は、 昨年の１２月２３日に天国へ行かれた 日本のヒッピームーブメントの中心人物 「ナナオサカキ」さんの特集です。 インタビューは、１年半前に代々木公園にて ナナオさんがポエトリーリーディングを行った時のものなのですが、 ナナオさんの訃報を知って もう一度読み返してみたところ このタイミングで是非 紹介したいなと思ったので 今回特集してみました。 個人的には、ナナオさんにいただいた「今の若者へのメッセージ」が、 とても印象に残っていて ナナオさんの残していった遺言のように思えます。 それでは どうぞ。 （GoodNews）　ナナオさん、こんにちは！ ポエトリーとってもおもしろかったです！ 今、お時間あればインタビューさせてもらえませんか？ （ナナオさん）　え？　ボクに？　どうぞどうぞ！ ありがとうございます。 では、まず......。 尊敬してる人はいますか？ いないっ！ 笑！　そーですか。それでは今後やってみたいことはありますか？ あるある！　たくさんあるよ！ 例えば南太平洋をヨットで歩き回りたい。 僕はグライダーとヨットが得意で日本海をヨットで散歩してるよ。 僕のともだちで神戸からトンガまでヨットで行った人がいるんだ。 それからアラスカを丹念に歩きたい。 今までは海岸線をとくにずっと歩いたものだよ。 アリューシャン列島のアンカレッジに友達がいるから彼のところにもまた行きたいなぁ。 ナルホド.....。 あの～今、８５歳でいらっしゃいますよね？ ど～してそんなに元気なんですか？ まだ８４だよ！ どーしてって...。 確かに他の老人よりは元気かもなぁ。 「グチを言わない！　言うヒマがないっ！」 大事ですね。私も心がけます。 では好きな食べ物は？ 何でも好きだよ！　 特にかぼちゃ、じゃがいも.......あとは野草はおいしいね。 長寿の秘訣は野草かな？ では好きな音楽は何ですか？ 音楽もほんとに幅広く色々聴いてるよ。 ジャンセバスチャンからバッハ、グレゴリアンチャント、それから古代の音楽。 モンゴルへ行ったこともあってモンゴルの古い音楽、インドの古典音楽なんかも好きだよ。 では好きな国はどこですか？ 国は全部嫌いっ！！！ 国なんてない方がいいよ。 あっても迷惑！ パスポートもいらないっ！ そうですね！本当にそうですね！いつか国境がなくなったらいいですね！ では最後に若者にメッセージをお願いします。 「くたびれるな！　俺のようになれ！」 ありがとうございました。 このインタビューは２００７年夏の「アースガーデン＠代々木公園」の会場で 朝方、公園を散歩していたナナオさんにインタビューをさせていただいた時のものです。 天国に行った今は、天の川でも散歩しているのでしょうか。 ご冥福をお祈りしています。 ﾅﾅｵｻｶｷ　ﾌﾟﾛﾌｨｰﾙ 　１９２３年１月１日　鹿児島生まれ｡ 　旅の人｡ 日本国内は北から南まで隈無く歩き､ 海外もｱﾗｽｶからｱﾒﾘｶ､ｵｰｽﾄﾗﾘｱ､ﾁｪｺ､中国､台湾､ｲﾝﾄﾞﾈｼｱ､韓国､ｲﾀﾘｱと旅をし､ その軌跡は詩となって詩集や朗読会で多くの人に届けられている｡ 　詩は世界１７ｶ国で翻訳され､詩の朗読会は国内はもとより､外国にも多く招かれ開かれている｡ １９８８年ｱﾑｽﾃﾙﾀﾞﾑで開かれた｢世界詩人祭｣に､ ２００１年ｲﾀﾘｱ･ｳﾞｪﾆｽの｢ﾋﾞｴﾝﾅｰﾚ芸術祭｣に日本を代表する詩人として招待される｡ 　自然保護､環境問題には早くから関わり､ 石垣島白保の海や長良川河口堰､吉野川など関わってきた地域は数知れず､ 詩に表現し､独自の方法で多くの人に問いかけをし､警鐘を鳴らし続ける｡ 　唄が好きで､ﾌﾘｰｿﾝｸﾞを自分で作り､わらべ唄からﾛｼｱ民謡､ｱｲﾇやｱﾒﾘｶｲﾝﾃﾞｨｱﾝの唄にまで精通する｡ 実際の暮らしは､ほとんど物を持たず､一汁一菜の質素な生活｡ 消費経済の発展に背を向け､自然を愛し､いつも大きなﾘｭｯｸを背負い歩いている｡ 　多くの体験と深い思考から生まれる詩は､私たちがいつの間にかまとってしまった垢に気づかせてくれ､ 生きていくのに何が大切で何が不必要か､充分とは､地球に生きているということはどういうことなのか､ などたくさんのﾋﾝﾄを示してくれている｡

★過去のPEOPLE ページ★ vol. 8　イラストレーター「Boojil」 vol. 7　　アメリカ編 「Blue Bear & Tomo」 vol. 6　　「Cafe Taidai （タイダイ）の木 」 vol. 5　　「CHACO」のワコちゃん vol. 4　 ハンドメイド帽子アーティスト 「anuenue」 カコちゃん 番外編　　Bill Nershi (String Cheese Incident) vol.3 　NAO ちゃん（YoLe YoLe） 番外編　　アリシア ベイローレル vol.2　　Jamie Graves vol.1　　アルカスカフェ オーナー

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